おなかと内視鏡のコラム

カプセル内視鏡 -どんなときに受ける検査?-

最近、「カプセル内視鏡」という言葉を耳にすることも多いでしょう。文字通り、カプセルの型をした、チューブのない内視鏡で、現在、主に小腸の病気が疑われる場合の検査として使われています。

小腸というのは胃・十二指腸から続き、大腸につながるまでの消化管の一部で、口からも、肛門からも遠い距離にあるため、従来の内視鏡ではなかなか観察が難しいとされていました。しかし、2000年以降、新たな技術を用いたバルーン内視鏡、さらには、カプセル内視鏡の登場によって、小腸の診断・治療は飛躍的に進歩してきています。とくに、患者さんの負担を少なくすることを目標に開発されたカプセル内視鏡は、小腸のスクリーニング検査としての有用性が期待されています。内服薬のように水と一緒に飲み込むと、消化管内を移動しながら撮影・記録していきます。検査時間は約8時間ですが、カプセルを飲み込んでから1~2時間後には病院を出て通常の生活に戻れます。食事は4時間後から摂ることができます。

では、どんなときにカプセル内視鏡を使った検査を受けるのでしょうか?

カプセル内視鏡は飲み込むだけの比較的簡便な検査ですが、いまのところ、従来の上部(胃・十二指腸)内視鏡や大腸内視鏡検査の代わりになるものではありません。下血などの消化管出血がある時には、まずは、上部、大腸内視鏡検査を行い、食道、胃、十二指腸、大腸に出血がないことを確認しますが、それでも出血や痛みなどがある場合、小腸の病気が疑われるため、カプセル内視鏡を用いた検査が行われます。カプセル内視鏡は、原因不明の出血やびらん、潰瘍、ポリープの発見など、スクリーニング検査としての有用性が期待されます。また、小腸内視鏡(バルーン内視鏡)では、カプセル内視鏡で発見した病変を、内視鏡にある小さな穴から鉗子を通して治療することもできます。それぞれの検査に特徴があり、どの検査を行うかは患者さんの状況に応じて医師が判断します。

小腸 - いまだ未知の部分も多い臓器ですが、カプセル内視鏡のような新しい技術が開発され、今後、様々な病態が解明されていくことでしょう。

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