1児の母・相田翔子さんが語る、内視鏡検査を受ける思い

相田翔子さん

10代、20代をトップアイドルとして駆け抜け、30代以降は歌手そして女優として、テレビのさまざまな場面で活躍しながら、現在は1児の母としての顔も持つ相田翔子さん。多忙な毎日を送りながらも、年に一度のがん検診を欠かさないという。

相田さんががん検診を受診している理由や、健康に対する考えなどを聞いた。

40歳目前、ドキドキして挑んだ胃内視鏡検査

普段から、少しでも体調に異変を感じるとかかりつけ医の診察を受けるという相田さん。胃の内視鏡検査などの検診を初めて受けたのは、40歳になる目前だった。

「検診なんて、自分とは無縁のものだとずっと思っていました。でも、年齢を重ねるにつれて自分の体は自分で管理しなければと思うようになり、初めて受けてみることに。痛いかもしれない、苦しいかもしれない、と直前までドキドキしていたのを覚えています」

相田さんには、受診のきっかけがもうひとつあった。それが、両親の存在だ。

「実は、両親が二人とも高血圧症なんです。父はずいぶん昔に脳梗塞を患い、母は私が35歳のときにくも膜下出血で急逝しました。お医者様からは、『娘さんも気を付けてください』と言われていたので、気になってはいたんです」

「一日で複数の検査を受診したのですが、はい次はこれ、終わったら次の検査、と順序立てられていて、とてもスムーズにテキパキとすべての検査をこなしました。想像していたよりもあっという間に終了。お医者様やスタッフの方がとても親切で、検査の都度きちんと説明してくださって、不安に思うことは一切ありませんでした」

不安だった内視鏡検査。眠っている間に終了していた

相田翔子さん

実は、検査のなかで、相田さんが最も不安だったのが胃の内視鏡検査だった。というのも、相田さんには、デュオアイドル「Wink」時代の辛い経験がある。

歌番組収録やドラマ出演と最も多忙だったある日、突然の胃痛に襲われた。締め付けるような激痛に倒れ込み、救急病院に運び込まれた。すぐさま、内視鏡での検査が行われる。「それが本当に苦しくて。内視鏡が喉を通る違和感もとても辛かった」と当時を振り返る。

しかし20年近くの月日を経て、内視鏡検査は驚くほど進化していた。より細く、より鮮明な画像で細かな観察も可能な内視鏡へと変わり、スムーズな検査が行われるようにさまざまな工夫や技術革新が行われた。

「嫌だと思っていた胃の内視鏡検査ですが、鎮静剤で眠ってしまっている間に終了していました。痛みも感じず、検査後の違和感も何もありませんでした。体に負担の少ない検査方法があることに驚き、『できれば内視鏡検査は受けたくない』とあれほど怖がっていた自分は何だったんだろうと、拍子抜けしました。検査後お医者様が『問題なさそうです』と即座に言ってくださったのも嬉しかったです」

内視鏡検査では、検査中にもしポリープや病変が見つかった場合、組織の採取や、その場での治療も可能だ。

「検査だけのつもりで受診して、もし異変が見つかったら小さな病変であれば内視鏡で治療できるなんて本当にすごいですよね。お医者様の説明を聞きながら、技術の進歩にすっかり感心してしまいました」

友達と受ければ、不安が軽減。受診忘れも防止できる

胃がん検診や大腸がん検診は、年齢に応じて定期的な受診が推奨されている。しかし、ともすると受けるのを忘れたり、病院へ行くのが面倒になったりするものだ。

でも、相田さんは検診を受け忘れる心配がないという。心強い、検診仲間の友達がいるからだ。
誘ったのは、相田さんのほうだった。

「一人で検診を受けるよりも、不安や寂しさがまぎれるかなと思って、同年代の友達に声をかけました。そしたら、二つ返事で『行く!』と。『健康のことが気になってたから、誘ってくれてありがとう』と喜んでくれました」

検診の日の朝、病院のロビーで友達と待ち合わせて、一緒にロッカーで着替える。検査は個々に行われるので、検査を一緒に待つ機会があれば二言三言言葉を交わす程度。しかし、気心知れた友達がそばにいるのは心強いものだ。

検診が終わってひと休みすると、二人で買い物へ出かけたり、カフェでゆっくり過ごしたりするのが楽しみになっている。別れ際には「来年も一緒に受けようね」と約束するのが恒例だ。来年受診する日も決めてしまう。

相田さんたちは毎年1月中に検診を受けると決めていて、1月が近付いてくると「今年もそろそろだね」と互いに確認し合えるのも、友達と受診する良いところ。二人の決め事にすることで、受診忘れや先延ばしを防ぐことができる。

「友達でもいいですし、夫婦や兄弟姉妹など、誰かと一緒に受診するのはおすすめです。仲間がいることで、『今年また受けるのが嫌だな、面倒だな』という気持ちが随分軽くなります。自分自身と、自分にとって大事な人の健康づくりのためにもなりますしね」

相田翔子さん

来年は大腸の内視鏡検査を受けることに

胃の内視鏡検査と大腸の便潜血検査を毎年受けている相田さんだが、大腸の内視鏡検査はまだ受診したことがない。しかし、大腸がん検診は40歳以上から受診が推奨されていることに加えて、女性の部位別がん死亡率で最も高いのが大腸がんであることから、次の検診は大腸の内視鏡検査を一度受けてみるつもりだ。

  • ※資料元:国立がん研究センターがん対策情報センター(人口動態統計より作成)

「大腸の内視鏡検査って、ちょっと恥ずかしいイメージがありました。でも実際には、お尻が見えないように検査着に工夫が施されていて、プライバシーの守られた検査室になっていると聞いたので、いよいよ次回は受けたいと思っています。怖い病気が潜んでいないかしっかり診ていただいて、安心できたら嬉しいです」

年に一度の検診が命を救う結果になる

「ちょっとした不調を感じたり、健康についてやみくもに不安になったりすることってありますよね。検診で自分の体をチェックして、少しでも注意するべきことがあれば、しっかり対処していきたいです」

もしがんや重い病気にかかっていたとしても、がん検診により早期発見できれば、早い段階で適切な治療を受けることができる。大腸がんと胃がんの場合、早期で見つかれば95%以上が治る可能性が高いと言われている。

  • ※原発臓器に限局している場合のみ。資料元:地域がん登録によるがん生存率データ(1993~2005年)

「子どものころは、がんは死に直結する恐ろしい病気という印象を持っていました。今は、早期発見により進行する前に治療できれば、その後の不安を抑えられる可能性のある病気だと認識しています。胃がん検診や大腸がん検診を受けることが命を救うことにもつながりますので、この記事を読んでくださっている皆さんにもぜひ定期的に内視鏡検査などの検診を受けていただきたいです」

きっかけは何でもいい。多くの人に検診を受けてほしい

相田さんは家族や友達に検診をすすめるほか、毎年ブログでは検診の様子を報告している。その理由を、「きっかけは、ニュースでも私のブログでも何でも構いません。一人でも多くの方にがん検診を受けてもらえると嬉しい」と明かす。

相田翔子さんブログ

相田翔子さんブログ

以前は、自分の健康について無頓着だったという相田さん。健康に対する意識が変わったのは、一人娘が生まれてからだという。

「娘に可哀そうな思いをさせないために、私がたくましく元気でいなければという責任感が芽生えました。母そして妻の役目を果たすために、これからも胃や大腸のがん検診などの健康管理を続けて、自分の体と真剣に向き合っていきたいです。そしていつか、かわいいおばあちゃんになったときに、大好きな歌も続けられていたら嬉しいです」

相田翔子さん

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