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疾患の解説
食道の区分
<占拠部位>

食道がんの診断・治療を行ううえで、食道入り口から胸部までの「頸部(けいぶ)食道」、「胸部食道」、胸部から食道・胃接合部までの「腹部食道」の3つに大きく区分し、さらに胸部食道は、上部、中部、下部に細分しています。がんの食道壁への浸潤(しんじゅん)が最も深い領域を主占拠部位とよんでいます。また、食道がんの約8割が胸部食道に発生しています。

がんの占拠部位の診断は、手術の際切除するべき範囲、転移リンパ節の郭清(かくせい)部位を決定付けることになります。

<肉眼的分類>

食道がんは内視鏡検査やX線検査による肉眼的所見で分類します。

食道壁の粘膜下層までにとどまるがんを「表在型」、固有筋層以上におよんでいると推定されるものを「進行型」としています。さらに、表在型のがんのうち、粘膜層にとどまりリンパ節転移のない食道がんを早期食道がんと定義しています。
表在がんと進行がん
<深達度での分類>

扁平上皮(へんぺいじょうひ)から発生したがんは次第に粘膜下層、筋層へと拡がり、周囲の臓器へ拡がっていきます。この浸潤(しんじゅん)の深さを壁深達度(へきしんたつど)といいます。深達度が深いほど、リンパ節転移の確率が高いことが明らかとなり、現在、深達度を把握することは、その後の治療法の選択に重要な要素となっています。

食道の壁深達度は、がんの浸潤の深さを表すものとして8段階に分類されています。食道がんはリンパ節転移の頻度が高いことが特徴で、同じ表在癌であっても、粘膜下層まで進んだがんなどは、すでにリンパ節転移をしていることがあります。
食道表在がんの深達度亜分類
<病理組織学的分類>

切除した食道がんの断片から、がんを顕微鏡で観察し、組織学的に分類することでがんの性質を分類します。

食道がんは粘膜から発生する上皮性悪性腫瘍と平滑筋肉腫などの非上皮性悪性腫瘍に大別されます。上皮性悪性腫瘍の代表的なものには扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)腺癌(せんがん)未分化癌があり、日本人は、90%以上が扁平上皮癌といわれています。
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