
粘膜より下の層まで浸潤しているがんでは、リンパ節転移の確率が高くなるため、胃の2/3を切除し、周囲のリンパ節をきれいに取り去ります(郭清:かくせい)。
胃の入り口部分の2/3を切除する方法を噴門(ふんもん)側切除といい、リンパ節に転移のない、胃上部に限られたがんに対してのみ行われます。胃の出口部分の2/3を切除する方法は幽門(ゆうもん)側切除といいます。胃がんの発生は胃の中央から下部2/3に多く、胃がんの手術のなかでは幽門側切除が最も多く行われています。
胃の切除後は食物の通る道を再建しなければなりません。幽門側切除の場合は、胃と十二指腸あるいは小腸をつなげます。噴門側切除の場合は、残された胃を食道とつなげます。胃の出口が温存され、食物貯留と胃酸分泌も維持されるため、食事量が取れることから手術後の回復は比較的良好です。逆に、上部が少ないことから、逆流性食道炎をおこす頻度が高く、切除後の再建に様々な工夫が検討されています。 |