がん検診を受けている人の割合はどれぐらい?

今回の意識調査では、全体の約75%の人が「がんにかかることに不安を感じている」という結果が出ました。この結果にも関わらず、調査対象のうち40~60代においては、約3割(27.8%)が、がん検診について「何も受診したことはない」と回答しました。

*胃・大腸がん検診と内視鏡検査に関する意識調査白書。全都道府県別に30~60代男女18,800人を対象として、2021年3月に実施しました。

特に男性40代では、「何も受診したことはない」という人が52.7%にものぼり、大腸がん検診の受診経験は29.2%、肺がん検診の受診経験は27.0%という結果となりました。
また、女性では、乳がん検診・子宮頸がん検診を受診した人の割合と比べると、胃がん検診・大腸がん検診を受診したと回答した人の割合が低い結果となりました。

●質問:「がん」にかかることに不安を感じていますか?(全体)

「がん」にかかることに不安を感じていますか?(全体)質問結果

●質問:今までに受けたことがあるがん検診は?(40~60代/全体・男女別)

<40~60代>今までに受けたことがある「がん検診」
<男性40~60代>今までに受けたことがある「がん検診」(年代別)
<女性40~60代>今までに受けたことがある「がん検診」(年代別)

日本では、「胃がん」「大腸がん」「肺がん」「乳がん」「子宮頸がん」の検診が公的に提供されています。
また、厚生労働省は、がん検診の種類ごとに検診対象の年代を推奨しています。胃がん検診は50歳以上男女(胃部X線検査は40歳以上に実施も可)、大腸がん検診・肺がん検診は40歳以上男女、乳がん検診は40歳以上女性、子宮頸がん検診は20歳以上女性が推奨の対象となります。

国は「がん検診受診率50%以上」を目標に掲げ達成に向けた取り組みを進めています。ですが、当調査の結果では、受診経験からみても、40~60代男女合計において胃がんをのぞく四種類のがん検診については、目標値の50%に届かない現状が明らかになりました。
日本ではがん検診の受診率がまだ十分とは言えない中、大腸がんによる死亡率は40歳過ぎから、胃がんによる死亡率は50歳代から増加します。がん検診の対象の年齢になっている方は、定期的にがん検診を受け、がんの早期発見・早期治療につとめましょう。

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