内視鏡について治療

Q1:胆石は手術でなく、内視鏡で治療できるのでしょうか?

肝臓では脂肪の分解を助ける消化液の胆汁が作られ、胆道を経由して十二指腸に運ばれ、食べ物の消化に役立っています。胆道は、胆汁を一時的に貯留・濃縮する袋状の胆のうと、胆汁を通過させるための胆管に分けられます。胆石とは胆汁が固まったもので、その原因は、胆汁の成分が変化したり、胆道の炎症などにより起こります。胆石が大きくなり、胆道をふさぐようになると、胆汁の流れが悪くなり黄疸(おうだん)や腹痛が起こります。また、胆道にある胆石はがんの発症と密接な関連があるといわれるため、除去治療を行うことが多いようです。

以前は開腹手術しかなかった治療法も、石の大きさや位置によって、現在では内視鏡も利用されています。スコープ先端に装着したバルーンを胆道内に差し入れ、胆石を掻き出す方法や、金属のバスケットの中に胆石を収め締めつけて砕いてしまう方法などがあります。また、お腹に小さな穴を開けて、内視鏡の一種である腹腔(ふくくう)鏡を覗きながら、胆のうを外科的に摘出(てきしゅつ)する方法や、身体の外から胆石に衝撃波を当て、細かく砕いて除去する方法(体外衝撃波治療)もあります。

Q2:ポリープを取るのですが、痛いのでしょうか?

胃や大腸の粘膜には知覚神経がありませんので、内視鏡でポリープを切除する際の直接的な痛みはありません。しかしながら、ポリープのある場所によっては内視鏡をひねったりしながら、切除しやすいポジションで治療を行うため、腸管が引っぱられて(過伸展)、固有筋層の周辺にある末梢神経が刺激され、それにより痛みに似た感じがすることがあるようです。

そのような患者さんの不快感を緩和するために、軽い鎮静剤を使い患者さんがよりリラックスした状態で治療を行う場合もあります。

Q3:内視鏡でがんを治すことができるのでしょうか?

内視鏡と処置具を使ってがんの治療(切除)を行うことはできますが、治せないがんもあります。というのも、がんが完全になくなったことを調べる方法がなく、がんは再発することもあるからです。

内視鏡を用いたがんの治療は、ごく早期のがんに対して行われます。処置具を使って切り取る方法と、焼き取る方法がありますが、切り取る場合には、その病変をさらに顕微鏡的に調べることができ、切除が十分であったか、さらなる切除や開腹手術が必要になるか検討されます。

内視鏡による切除後に遺残再発(がんが残っていたことによる再発)を起こす割合は1割ほどあります。その原因は、完全に切除できていなかった場合、内視鏡による切除が適切でなかった場合、分割して切除した場合、病変が大きかった場合などがあります。

しかし、逆にいえば9割は再発しないのですから、十分な判断と技術に基いて行われる内視鏡による早期がんの治療は、治癒率が高いといえます。

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