おなかと内視鏡のコラム

3月は国際的な「大腸がん啓発月間」

医学・医療技術の進歩により、大腸がんは早期発見・早期治療によって約99%が治るようになりました。大腸がんの早期発見・早期治療のためには、がん検診を定期的に受診することが有効です。
しかし、早期の段階では自覚症状がほとんど現れないため、大腸がん検診受診対象年齢である40歳になっても、自身の健康を疑わず大腸がん検診(便潜血検査)を受診しない人は約6割※1にのぼります。また、大腸がん検診で陽性(要精密検査)の判定を受けたにも関わらず、約3割※2の方が精密検査である大腸内視鏡検査を受診されていません。

そのような中ご自身の健康を見つめ直してもらうきっかけとして、3月が国際的な「大腸がん啓発月間」と定められ、世界各地でさまざまな啓発活動が行われています。

特に3月の第1金曜日には、「Dress in Blue day」として、大腸がん啓発カラーである(ダーク)ブルーの衣服や装飾品を身につけ、大腸がん検診の受診を呼びかけたり、大腸がんの患者さんや経験者を応援するための寄付活動が世界中で積極的に行われています。この期間には、自治体や市民団体主導のもとで、シンボリックな建造物をブルーにライトアップして大腸がん啓発の大切さを広く訴える取り組みも行われています。

もちろん、大腸がん自体には普段から注意を払う必要がありますが、これらの啓発強化月間や記念日を、ご自身の健康を見つめなおすきっかけとしてみてはいかがでしょうか。
まずは、皆さん自身が大腸がんから身を守るため、大腸がん検診の対象年齢である40歳以上の方は検診を受けること。そして、周りの対象年齢の方々に、大腸がん検診の受診をお勧めすること。ぜひ身近なことから取り組んでみましょう。

  • ※1 2019年「国民生活基礎調査」より
  • ※2 2019年「地域保健・健康増進事業報告:厚生労働省」より

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