おなかと内視鏡のコラム

がんのステージ(病期)はどのように決まる?

がんのステージ(病期)とは何か

日本人の2人に1人ががんに罹る(かかる)と言われる近年、治療法やがん患者さんの闘病記など、がんに関する様々な情報がテレビ・新聞やインターネットなどに掲載されています。そのなかでよく使われているのが、がんの「ステージ」という言葉です。
ステージとは、がんの進行度、つまり、がんがどの程度広がっているかを示す言葉です。「病期」と呼ばれることもあります。

ステージを把握しておくことは、がんの治療を進めるうえで、とても大切です。がんの進行度=ステージが、がんの治療をどのように進めるかの判断材料となるからです。また、今後どのように体調が変化する可能性があるのかなどを知るための目安にもなります。

ステージ(病期)はどのように決まるのか

ステージは、がんの広がり方を基準として、大きく0期、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期の5段階に分けられます。がんの部位によっては、もう少し細かく分けることもあります。
がんのステージは、国際的な基準である「TNM分類」に沿って決められます。TNM分類は、T(Tumor : がんが発生した臓器の中での、がんの深さと広がり)、N(Node : リンパ節に転移しているかどうか)、M(Metastasis : 他の臓器に転移しているかどうか)の3つの基準をもとにステージを決める分類法です。
T、N、Mのそれぞれの項目を数値化し、その組み合わせでステージを決めます。決定したステージは、治療方針を立てる際などに役立てられます。

TNM分類でステージを決める際の基準(胃がんの場合)

TNM分類でステージを決める際の基準

各ステージの特徴を大まかに示すと、0~Ⅱ期は「がんが発生した臓器にとどまっている状態」です。がんの深さによってステージが決められます。Ⅲ期は「臓器の近くのリンパ節に転移が確認された状態」です。ただし、臓器によってはリンパ節への転移が少数の場合はⅡ期となることがあります。Ⅳ期は「他の臓器への転移が確認された状態」です。
進行度を示すステージの数字が小さいほど、がんが狭い範囲にとどまっていて、治療効果が得られやすいとされています。逆に、がんが身体の中で広がっている範囲が広いほど、数字が大きくなり、治療が難しくなります。がんは、0期あるいはI期といった初期の段階で治療できれば、がんと診断されてから5年後に生存している患者さんの割合を示す5年生存率は90%以上となり、治る可能性が高まります。しかし、そのような初期のうちは自覚症状がほとんどないため、発見が遅れて、ステージが進んでしまいがちです。そこで、自覚症状がないうちから定期的にがん検診を受け、早期発見し、早期治療につなげることが非常に大切です。(表)病期別にみた各部位のがんの5年相対生存率(男女計)

病期別にみた各部位のがんの5年相対生存率(男女計)

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