おなかの病気・がんを知る
胃がん検診とは

胃がんリスクと早期発見
胃は、食べ物を一時的に貯蔵し消化する役割をする、袋状の臓器です。胃がんは、胃の内側の粘膜にある細胞が何らかの原因でがん化して発生します。
日本人ではがんの中で罹患数が3番目に多く(2023年のデータに基づく)、死亡者数は4位となっています(2024年のデータに基づく)。生涯で胃がんに罹患するのは、男性の13人に1人、女性の26人に1人とされています。
こうしたデータを見ると、胃がんになると治りにくいのではないかと思うかもしれませんが、胃がんは早期に見つかれば90%以上※が治ると言われている治療成績の良いがんでもあります(図1)。
ただし、早期の段階では自覚症状が出にくいがんですので、早期発見・早期治療のために、たとえ症状がなくても定期的にがん検診を受けることが非常に重要だといえます。
5年生存率(がんと診断されてから5年後に生存している人の割合)に基づきます。
出典: 国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」https://hbcr-survival.ganjoho.jp 2015年 より作図
胃がん予防対策としては、食生活の改善、禁煙、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)※1の除菌などの胃がん予防対策を行うこと、そして胃がん検診を受けることが大切だと考えられています。
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)とは、胃粘膜に感染して慢性的な炎症を起こす細菌です。炎症が続くと、胃の粘膜はだんだん萎縮し胃や十二指腸の潰瘍やがんなどを引き起こすことがあるといわれています。任意型胃がん検診では、ピロリ菌に感染しているかどうかを確認する検査を行うこともあります。
現在、わが国で受けられる胃がんの検診には、大きく分けて対策型検診と任意型検診があります。
対策型胃がん検診
市区町村などの自治体や、職場などで加入している健康保険組合が主体となって行う胃がん検診のことです。50歳以上の人を対象として、胃部X線検査(バリウム検査)もしくは胃内視鏡検査を2年に1回行うことが推奨されています※2。グラフを見ても分かるように、胃がんは50歳代から急激に増加していることから、50歳を過ぎたら定期的に検診を受けることの大切さが分かります(図2)。
2015年3月に発表された『有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年版』(国立がん研究センター)では、胃内視鏡検査も、50歳以上の方を対象に、対策型検診および任意型検診として実施することが推奨されました。それら研究結果等を踏まえ、厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(2016年2月4日一部改正)」が改正され、対策型検診でも胃内視鏡検査が選択肢として追加されることになりました。
改正前の対策型胃がん検診では40歳以上の方を対象に1年に1回胃部X線検査を実施していたことから、2016年4月以降も、例外として、40歳代の方と、50歳以上の方で胃部X線検査を選択した方には、胃部X線検査を1年に1回行うことがあります。
参考資料:厚生労働省ホームページ「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(2016年2月4日一部改正)




































