女性と内視鏡検査

特に女性にとって、肛門から内視鏡を挿入する大腸内視鏡検査に抵抗をお持ちの方は多いようです。その点についても、女医である山口先生に女性としての立場からお話しいただきました。

<内視鏡専門医 田坂記念クリニック 山口芳美先生のお話>

女性の方で「はずかしいから」 を理由に、精密検査が必要であっても大腸内視鏡検査を敬遠される方も多くいらっしゃいますが、実は、日本人の女性でがんによる死亡数が最も多いのは、乳がんでも子宮がんでもなく、大腸がんです(表「2020年 がん部位別死亡数」参照)。

大腸がんの早期の段階では一般的に自覚症状が現れません。大腸がん検診は、一次検査としては便潜血検査が行われます。検査の結果、便潜血が陽性(便に血が混ざっている)の場合、精密検査として大腸内視鏡検査を受診いただきます。人間ドックなどで大腸内視鏡検査を任意に受診することも可能です。

2020年 がん部位別死亡数

  1位 2位 3位 4位 5位
男性 大腸 膵臓 肝臓
女性 大腸 膵臓 乳房
男女計 大腸 膵臓 肝臓

出典:国立がん研究センターがん情報サービス
「がん登録・統計」(人口動態統計)

大腸内視鏡検査時には、外からお尻が直接見えないようなスリット(切り込み)入りの検査着を用います。生理中でも検査の受診は可能なので、精密検査が必要な場合はもちろん、医師から受診を勧められた場合には、早期に発見・治療するため「はずかしさ」をあまり気になさらずに、検査を気軽に受けていただきたく思います。
大腸がんは、早期に発見できれば、高い確率で完治できる病気です。大腸がんで命を落とされる方を少しでも減らせるよう、精密検査が必要な方は大腸内視鏡検査を受診していただき、早期発見・早期治療を心がけるようにしましょう。

女性と内視鏡検査について、詳しくはこちら 女性と大腸がん

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