おなかの病気・がんを知る

日本で増えているがんと5年生存率

増えているがん(罹患・死亡)

日本では、がんにかかる人が増え続けています。日本人の2人に1人が一生のうち一度はがんにかかり、3人に1人ががんで亡くなるというデータがあります

性別の死亡確率は、男性の4人に1人、女性の6人に1人の割合となっています(2022年のデータに基づく)。

また、罹患する人の多いがんの種類の上位(男女計)は大腸がん・肺がん・胃がんで、死亡数についてもこれらのがんの順位が高い結果となっています(表1・表2)。

厚生労働省の統計によると、がんは、1981年(昭和56年)から40年以上、ずっと日本人の死因の第1位となっているのです。

(表1)がん罹患数の順位(2020年)
1位 2位 3位 4位 5位
総数 大腸 乳房 前立腺
男性 前立腺 大腸 肝臓
女性 乳房 大腸 子宮
(表2)がん死亡数の順位(2023年)
1位 2位 3位 4位 5位
男女計 大腸 膵臓 肝臓
男性 大腸 膵臓 肝臓
女性 大腸 膵臓 乳房
表1・表2

出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(人口動態統計)

早期発見で高まる5年生存率

がんで死亡する人が増えている一方で、医学の進歩により、がんになったとしても治る人が増えています。

がん医療を評価する指標として、“5年生存率”というものがあります。がんと診断されてから5年後に生存している患者さんの割合を示すものです。この5年生存率をがんの進行度別に調べた調査によると、胃がんや大腸がんの場合、ステージⅠ※1では、約99%の患者さんが診断の5年後に生存しているという結果が示されています。

ところが、がんが進行し、周りの臓器やリンパ節に広がったり、遠く離れた臓器まで広がったりするにつれて、5年生存率は下がってしまいます。胃がんステージⅣ※2の5年生存率は約6%、大腸がんステージⅣの5年生存率は約23%となっています。

※1

進展度は大きく5つに分けられ(ステージ0、ステージI、ステージII、ステージIII、ステージIV)、がんの広がり具合を示します。数が多いとより病気が進行した状態を表します。

かつて、がんは不治の病と言われていましたが、現在はがんになっても克服することができるようになってきました。その中でも、できるだけ早いうちにがんを発見し、治療を開始することが望ましいとされています。

がんは、初期のうちは自覚症状がほとんどないため、発見が遅れてしまいがちです。そこで、自覚症状がないうちから定期的にがん検診を受け、早期発見・早期治療につなげることが大切です。

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