組織採取(バイオプシ)
生体組織が決め手
組織採取(バイオプシ)は、小さな鉗子(かんし)等を使って生体組織を取ることをいいます。この組織を顕微鏡で観察(病理(びょうり)検査)することで、組織細胞の形や異常などから良性・悪性の判断をすることが可能です。
組織採取の鉗子の先端はクリップのような形をしています。このクリップでしっかり組織をつかまなくてはなりません。しかし、あまり強くつかむと、組織や細胞が崩れてしまいます。これでは大切な組織診ができません。ほどよい力で組織を採取できるように加減され、また病理診断に十分な量の組織を採取できるようにカップに穴があいているものが開発されています。また、組織の目的部位を採取する際に滑らないようにぎざぎざした先端になっています。針付のクリップは狙った部位をしっかり抑えて組織採取するために開発されました。
鉗子のカップ部は組織をしっかり包み込むだけでなく、周辺は刃になっており、鋭い切れ味で組織を切り取りやすくしています。
細胞採取の場合は、細胞診(さいぼうしん)ブラシを使い細胞を絡め取ります。
鉗子の大きさは3ミリ以下の小さなものです。細胞診ブラシの直径は1~5ミリ、長さも10ミリ以下です。
ワニ口鉗子
孔付き鉗子
片開き鉗子
細胞診ブラシ