内視鏡の種類
内視鏡検査というと、一般的に胃や大腸などの消化器の検査を思いうかべる人が多いかと思います。しかし、内視鏡は消化器以外にも臓器ごと、あるいは使用目的ごとに作られており、非常に多くの種類があります。その太さや長さも目的に応じて様々です。
(1)脳内用スコープ
(2)耳鼻咽喉用スコープ
(3)胸腔鏡(ソラコスコープ)
(4)気管支用スコープ
(5)腹腔鏡(ラパロスコープ)
(6)上部消化管汎用スコープ
(7)十二指腸スコープ
(8)胆道鏡
(9)膵管鏡
(10)小腸内視鏡
(11)大腸用スコープ
(12)直腸鏡
<泌尿器科用>
(13)経皮的腎盂鏡(パークテイニアスネフロスコープ)
(14)膀胱尿道鏡・尿管鏡(ウレテロレノスコープ)・切除鏡(レゼクトスコープ)
<産科・婦人科用>
(15)子宮鏡(ヒステロスコープ)・羊水鏡(アムニオスコープ)・骨盤腔鏡(クルドスコープ)
(16)関節鏡
やはり、高い頻度で観察や治療に用いられるのは消化管用の内視鏡です。使用目的としては、まず病巣(びょうそう)をさがすための観察があげられます。肉眼だけでなく、写真やビデオ画像による観察、顕微鏡で病気を診断するために必要な組織採取などが行えます。胃や腸などの管腔臓器(かんくうぞうき)の内側(粘膜)を観察するには、有効な検査といえます。
また、処置治療も行えます。病変部分の切除や止血、胆石などの砕石(さいせき)・採石、異物摘出(てきしゅつ)などが行え、開腹手術よりも肉体的・精神的負担が少なくて済みます。
このように、現在では内視鏡は単に患部を観察するだけではなく、組織採取、治療・処置ができるとても有用な道具となっています。
一方で、内視鏡検査による事故や、感染などが起こらないよう、医師が十分に技術をみがき、注意をおこたらないよう努力しています。そして洗浄・消毒など機器のメンテナンスなどにも十分な注意をしています。