内視鏡について止血

内視鏡による止血術

出血を止める、これが止血です。内視鏡による止血には熱凝固による方法、クリップによる方法、薬剤による方法と大きくわけて3つの方法があります。出血の大きさ、出血量、出血部位などを考慮して、最適な方法を選択することで止血を行います。

熱凝固による方法:
高周波電流による止血法は、出血部に高周波凝固子をあて、高周波電流を流して、出血部位に集中して発生する熱により組織を凝固止血します。
ヒートプローブによる止血法は、先端に特殊発熱ダイオードが組み込まれた鉗子(かんし)を、血管の周囲に軽く押し当て止血します。また照射後にしばらくプローブ(鉗子)を軽く押しあてることにより、止血効果が高まります。
レーザーによる止血法は、出血部をレーザー光線で灼焼して、出血を止めます。

ヒートプローブ
ヒートプローブ

クリップによる方法:
クリップ止血法は、直接出血している血管や粘膜をクリップで摘んで圧迫し、止血します。高周波やレーザーという熱を使わずに、機械的な操作だけで止血する、より安全性の高い方法です。クリップには回転機能がついているものがあり、目的の部位に合わせてクリップの開脚方向を回転させることも可能になっています。

止血に用いられるクリップ
止血に用いられるクリップ

薬剤による止血法・薬剤局所止血法:
薬剤局所注入法は、組織の固定や血管の収縮作用をおこす薬剤を、内視鏡下に出血部を確認しながら、注射して止血する方法です。 薬剤散布止血法は、出血粘膜表面に薬剤を塗布または散布して、その薬剤の薬理作用やコーティング作用によって止血します。

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