内視鏡について
異物摘出

誤飲の強い味方
身体のなかにある異物を内視鏡で探し、鉗子(かんし)で取り出す技術です。排泄が困難、体内にあることで苦痛を伴う、または危険な物質がある場合などに行われます。食道に刺さった魚の骨、子供が飲み込んでしまったコインやボタン電池を取り除くなど、内視鏡と鉗子を使って苦痛や危険から逃れることができます。
鉗子(把持(はじ)鉗子)は異物に合わせて使い分けます。W字型はコインやボタン電池など、平らなものを強くはさむように設計されています(写真①)。V字型は爪がついているので、柔らかい異物向きです(写真②)。針やピンのようなすべりやすい異物には、ゴム付の鉗子を使います(写真③)。鰐口(わにぐち)型は鉗子の内側に凸凹があるので、複雑な形状をした異物摘出に利用されています(写真④)。丸く滑りやすい異物の場合は、バスケット型の把持鉗子が活躍します(写真⑤)。この鉗子は胆管結石(けっせき)の回収にも使われています。

①W字型把持鉗子

②V字型把持鉗子

③ゴム付把持鉗子

④鰐口型把持鉗子

⑤バスケット型把持鉗子