知っていますか?
大腸がんは 予防できる時代です
将来の安心にもつながる
「大腸内視鏡検査」4つのメリット
監修:小林 望 先生(国立がん研究センター 中央病院検診センター長)
早期発見・治療に役立つ
「大腸内視鏡検査」の大切さ
日本人の2人に1人が「がん」にかかるといわれる時代。なかでも最も多くの人がかかるがんは「大腸がん」で、年間15万人以上が大腸がんと診断されています*1。
大腸がんの早期発見における難しさは、
「自覚症状がほとんどない」
ことにあります。しかし、もし大腸がん検診で異常が見つかり、精密検査で早期発見・早期治療につながれば、90%以上の方が治るのです*2。その精密検査として行われるのが、大腸内視鏡検査です。
*1 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(人口動態統計)2023年
大腸がんには
自覚症状がほとんどない
大腸がん検診で陽性
精密検査である
大腸内視鏡検査を
受けることが重要
早期発見・治療で
90%以上 が治る*2
*2 ステージⅠの場合の5年生存率に基づきます。 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」2015年 https://hbcr-survival.ganjoho.jp
40歳を過ぎたら、
大腸がん検診を受けるべき理由
大腸がんの死亡者数は、年間5万人以上。日本人のがん死因においては、男女合計では第2位、女性では第1位を占めるほど多いのが現状です*3。
*3 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」2024年
年間の大腸がん死亡
5万人超
女性のがん死亡
第1位
大腸がんのリスクが大きく上がるのは40歳以降です。なぜなら、年齢的にポリープができやすくなり、長年の偏った生活習慣の影響も現れやすくなるからです。
大腸がんは
40代以降増加
気になる症状はないという人も、40歳を過ぎたら、年に1回大腸がん検診を受けることが大切です。
自覚症状がない状態でこそ、早期発見につながる可能性が高まるのです。
もし、下痢や便秘が続く、便が細い、おなかが張る、血便、残便感などの症状がある場合は、大腸がん検診を待たずに早めに医療機関を受診し、検査を勧められたら受けましょう。
40歳を過ぎたら
大腸がん検診を
受けるべき理由
- 40代から罹患数が増え始める
- 日本人に最も多いがん
- 早期発見・治療をすれば90%以上が治る
- 早期はほとんど自覚症状がない
自覚症状がない状態だからこそ早期発見の可能性
将来のがん予防につながる
大腸内視鏡検査
便潜血検査で陽性(潜血あり)となった場合、大腸で出血が起こっている可能性があります。「痔だろう」などと自己判断をせず、原因を調べるために必ず精密検査を受けましょう。翌年のがん検診まで放置すると、病気があった場合に症状が進んでしまう可能性があります。
精密検査では大腸内視鏡検査(大腸カメラ)が行われ、大腸の内部を内視鏡で観察します。
※大腸内視鏡検査の実施が難しい場合は、S状結腸内視鏡検査と注腸エックス線検査を併用することがあります。
便潜血検査で陽性のうち、精密検査でがんが見つかるケースは3〜5%*4です。一方、約50%*5の人に見つかるのが大腸ポリープです。早期の段階でポリープを切除すれば、将来のがん化を未然に防ぎ、大腸がんの芽を摘むことができます。大腸内視鏡検査は、大腸がんの発見だけでなく、がん予防にもつながるすぐれた検査法といえます。ですから、要精密検査の結果が届いたら、早めに医療機関を受診することがとても大切なのです。
*4 大腸がん検診マニュアル 2021年度改訂版
*5 Rex DK, et al. Quality indicators for colonoscopy. Gastrointest Endosc.
2024
大腸がん検診陽性のうち、
3〜5% に大腸がんの可能性
将来の安心につながる
大腸内視鏡検査を受ける
4つのメリット
検査中に
病変を治療できる
(がん予防)
小さな大腸ポリープが見つかった場合、内視鏡の先端から出る「処置具」と呼ばれる器具で切除する治療法があります(日帰りポリープ切除)。
これにより将来的にがんになるリスクを予防します。
おなかを切らず
「早期がん」を治す
(がん治療)
粘膜表面にとどまる早期がんが見つかった場合、おなかを大きく切る外科手術は必要ありません。
がんのある粘膜を切除する内視鏡手術で治療することができます。
確定診断につなげる
「組織採取」ができる
疑わしい組織が見つかり、その場で切除や診断ができないとき、組織の一部を採取します(生検)。
この組織を調べることで、がんか、もしくは別の病気かを確定診断します。
出血の原因を
解明できる
がんやポリープが出血の原因ではなかった場合も、痔や腸の炎症などの診断につながることがあります。
一目でわかる!
大腸内視鏡検査の流れ
内視鏡検査と聞くと、「大変そう」「つらそう」と不安を感じる人も多いようです。
検査の準備から終了まで、6ステップに分けて解説します。
消化の良い食事を意識
早めに軽い夕食
水・透明な薄いお茶・
スポーツドリンクはOK
前処置(下剤服用)
検査自体は15〜20分
休憩タイム
大腸内視鏡検査は怖くない!?
不安・疑問スッキリ解消 Q&A
ここでは、大腸内視鏡検査を初めて受けられる方からよく聞かれる質問にお答えします。
不安や疑問をスッキリ解消し、安心して検査に臨みましょう。
おしりを見られるのが、とても恥ずかしいのですが…
A. 検査用パンツは、外から”おしりが見えない”つくりになっています。
大腸内視鏡検査では、おしり部分にスリットがある、トランクス型の検査用使い捨てパンツを着用します。上から、おしりが隠れる丈のガウンをはおる場合もあります。パンツをはいたまま検査を受けるので、外からおしりが見える心配はありません。
緊張しやすく、検査がとにかく怖いです。
A.
医師に相談してみましょう。
鎮静剤で不安や緊張を和らげる方法もあります。
大腸内視鏡検査では鎮静剤(静脈麻酔)を使用することにより、眠ったようなうとうとした状態でリラックスして受けることができます。また、内視鏡を挿入する際の違和感や痛みを軽減するために、局所麻酔ゼリーを使用することもあります。不安をもたれる方は少なくないので、前もって医師や看護師に相談しておきましょう。
おしりに内視鏡を入れるなんて…痛くないんですか?
A. 内視鏡は細く、挿入時に強い痛みを感じることは基本的にありません。
内視鏡の直径は9〜13mm程度と通常の便の太さよりもかなり細く、挿入時には潤滑ゼリーを使用します。さらに、肛門まわりは便を出すために大きく広がる柔軟性があるので、強い痛みを感じることは基本的にありません。内視鏡を奥に進めていく際には、鈍痛や圧迫感を感じることがありますが、鎮静剤を使うことで痛みや違和感を緩和できます。
検査中に、うんちやおしっこが出てしまうことは?
A. 検査中や検査後に便漏れ、尿漏れすることはほとんどありません。
腸内に内容物がわずかに残っている場合、内視鏡の先端にある吸引口から吸引しながら検査を進めるため、検査中や検査後に便を漏らす心配はありません。尿についても、便と同時に排泄されているので検査中の尿漏れはありません。
大量の下剤(腸管洗浄剤)を飲み切れるか、心配です。
A. 2時間ほどかけてゆっくり飲みます。水分が少なめのタイプもあります。
一度に飲む必要はなく、1.5〜2リットルの腸管洗浄剤を2時間ほどかけて少しずつ飲んでいきます。大量の水分をとることが苦手な方には、水分量が少なめになる濃縮タイプや錠剤タイプもあります。体調、既往症、持病を医師に伝え、相談してみましょう。



