内視鏡について画像強調内視鏡技術(IEE)

小さな病変を早期に発見・治療することの重要性が高まる中、消化管の粘膜表面の色・構造をより精細に観察するため、内視鏡観察技術の開発が進められてきました。

2002年に「ハイビジョン技術」が内視鏡観察に導入されて以来、飛躍的に鮮明な画像が得られるようになりました。近年はさらに開発が進み、通常の光では観察しにくかった病変をより観察しやすくするため、「画像強調内視鏡技術(IEE:Image Enhancement Endoscopy)」を用いた観察技術が開発されています。
通常の内視鏡検査では、白色光と呼ばれる通常の光を粘膜表面に照らすことにより、自然な色をモニター上に映します。

一方、「画像強調内視鏡技術」を用いた観察は、特定の波長の光を照らし深い部分の血管や出血部位・粘膜表層の毛細血管や粘膜のわずかな肥厚などを強調して映し出す「光デジタル法」、白色光で得られた情報をコンピュータの画像処理により強調する「デジタル法」、染色液を散布し対象粘膜のコントラストや凹凸を強調する「色素法」などが代表的な方法として挙げられます。

ここでは、「光デジタル法」である「NBI(狭帯域光観察)」と「RDI(赤色光観察)」、「デジタル法」である「TXI(構造色彩強調機能)」という技術をご紹介します。

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